成長投資枠なのに課税されてしまう設定方法
成長投資枠については、従来の一般NISAの120万円の枠が240万円に拡大したので、使い方の選択肢が増えました。将来のための資産形成をしたい方は成長投資枠の部分も積立投資として活用する事もできます。
一方、今の生活を充実させたいと考える方もいらっしゃると思います。その場合は高配当株を保有する事で半年に一度、配当金がもらえ、しかも全額非課税となります。そのお金で美味しいご飯を食べに行ったり旅行をするのも良いでしょう。
この際に見落としがちなのが、配当金を証券会社で受け取る比例配分方式でないと非課税にならないという点です。銀行振り込みやゆうちょ銀行で受け取る場合には課税されてしまうので、要注意です。
「オルカン」は決して万能ではない
ここまで、旧NISAの取扱いや新NISAの活用方法についてお伝えしましたが、そもそもの運用内容を見直すきっかけにもなります。運用を始めてみたものの値動きが気になるなどご自分のリスク許容度に合っていないものは避けたほうが良いと思います。
逆にバランスファンドにしていたけど意外と値動きは気にならないし、10年以上使うお金でないという方は、株式ファンドに変えてリターンを狙ったほうが合っているかもしれません。
また、旧NISAで5年の非課税終了が近く、利益が出ている状態であれば、急な値下がりで損をしたまま課税口座に払い出しされないように早めに売却しておく、という選択肢もありだと思います。
投資のアドバイスを仕事にしているとよく聞かれる質問が2つあります。1つ目は「オールカントリーを買ったほうがいいか」という質問です。オールカントリーとは、簡単に説明すると全世界の株式に分散投資した時の値動きを表す指数で、こちらの指数に連動するインデックス型の投資信託は最近非常に人気です。
オールカントリーは分散投資の王道とも言えますが、だれにでもお勧めできるというわけではありません。全世界に分散投資を行い、15年ほど運用を継続するとマイナスだった事が過去にはないというデータから、長期で運用する方はオールカントリーに連動する投信で問題ないです。