不安症の人は値動きをマイルドにすべき

しかし、運用期間をそこまで長く確保できない、途中の値動きが大きすぎると不安で投資を続けられない、定期的な収入が欲しいという方はオールカントリー一本だけで投資をしていくことはお勧めできません。

長期的にはプラスになっても当然、短期的にマイナスになることがありますので、その際に解約すると大きな損失になってしまいます。大きな値動きが気になり、途中で解約してしまうような方々は、債券やREITなどを組み合わせて値動きをマイルドにするような資産運用方法が良いでしょう。

そして、定期収入が欲しい方は高配当株や債券を組み合わせて運用するのがお勧めです。長期投資を行わなくても定期的に投資の果実を得られるのが大きな魅力でしょう。

日本の個別株を買うなら高配当株を

2つ目は「今伸びている株を買ったほうがいいか」という質問です。こちらは、私はお勧めしていません。個別株の場合は個別企業の要因で大きく下がってしまう事もあります。順調に上昇すればもちろんいいですが、損切りする際にNISAの場合は他の利益が出ている商品と損益通算する事ができません。NISAのメリットを全く活かせない可能性があるため、お勧めできないのです。日本の個別株でしたら、高配当株を私はお勧めします。

金融市場グラフ
写真=iStock.com/Diego Thomazini
※写真はイメージです

新NISAはあくまで資産形成の手段の一つです。

預貯金に偏っていてインフレ対策ができていない、逆に投資に偏って生活防衛資金が少ないなど全体資産のバランスを考えることも大切です。

また、株式ファンドは最終的に大きなリターンが期待できますが、時には30~40%程度の値下がりも想定されます。ご自身の運用期間やリスク許容度も考えた運用方法を選択することをお勧めします。

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