その衝動買いはあなたを幸せにするのか

【ゆかり】使い方……といっても、欲しい物に対してお金を払う、それだけじゃないですか?

【先生】自分が幸せを感じられるようなお金の使い方をするのが大事なんです。たとえば、ストレスが溜まっているときに財布の紐がゆるむことはありませんか?

【ゆかり】あります、あります。仕事ですごく疲れて夜遅くに帰ったとき、ベッドに転がってスマホでネットを見ながら買い物をすること、よくあります。そのときはなんかスッキリするというか、楽しいんですよね。

【先生】それは結果的に満足のいく買い物になっていますか?

【ゆかり】いや、それが、注文したものが届いてみると「いまいちだな」ってこと、よくあるんですよぉ。でも、つい、また買っちゃう。これってまさか、手軽に手に入るドーパミン的な快楽を求めてしまっている状態?

【先生】……ですね。あまり幸せなお金の使い方ではありません。じゃあ、もう1つ別の質問をします。ずっと使っている「お気に入りの一品」は、何かありますか?

「お気に入りの一品」を持てば幸せがずっと続く

【ゆかり】うーん。あ、友達の結婚式のときに履いて行く用に買ったパンプス! ちょっと高かったんだけど、ずっと使おうと思って本革のものを奮発して買ったんです。すごくおしゃれで気に入っていて、履く度に幸せな気分になるんですよね。履いた後にお手入れするのも楽しいくらい。

【先生】いいですね。それですよ、それ! そういうお金の使い方があなたを幸せにしてくれるのです。「衝動買い」「みんなが持っているから」「流行っているから」「なんとなく」などの理由じゃなく、自分が本当に欲しい、必要だと感じる物を買うのが大切です。

【ゆかり】なるほど。そういう物を買うときは自然とお金にも感謝の気持ちがわきそう。「こんなに素敵な物を手に入れられてうれしいな、ありがたいな」って。

【先生】そうですね。「使っているだけで幸せ」と思える物を買うことは、ずっと続く幸せを手に入れることなんですよ。ちなみに、私のお気に入りのアイテムは「MD ノート」(ミドリカンパニー)です。5ミリ方眼で使いやすく、紙も手触りがよくスベスベしている。使っているだけで、毎日幸せな気持ちになりますよ。

【ゆかり】なんか、わかります。満たされる感覚ですよね。

【先生】そういう観点で仕事用の道具を選ぶと、仕事がはかどるので結果的にドーパミン的幸福にもつながります。