会社に与えられた数値よりも「高い」目標設定をする

私がキーエンスにいたとき、最初は会社から与えられた売上目標額をそのままKGIにしていました。ところが入社2年目の頃に、あと1件を残してKGIを未達にしてしまったことがあったのです。まさに自分が目指していた値の95%ほどになってしまったわけです。

このことがあってからは、KGIを会社から与えられた数値よりも高くしました。これにより、仮に設定したKGIを達成できなかったとしても、会社から与えられた目標は達成できるので、きちんと「結果」を評価してもらえます。

トップレベルを目指している人であれば、会社から与えられた目標の2倍の目標を設定するのも、いいでしょう。たとえば、会社から与えられた今月の目標が売上300万円であれば、2倍の600万円をKGIに設定するのです。

8~9割の達成率で終わってしまったとしても、480万円以上の結果にはなりますので、かなり高い評価を得ることができます。

目標を高く設定するイメージ
写真=iStock.com/Dilok Klaisataporn
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営業以外でも「目標の数値設定」はできる

実際、私がキーエンスで営業成績1位を達成していた頃には、KGIを会社の目標額の2倍に設定していました。もし、会社から具体的な数値を与えられない場合は、自分の過去の実績を常に上回るようなKGIを設定すればいいでしょう。

今はわかりやすい例として営業でのKGIを例にしましたが、人事部の採用担当者であれば、たとえば今期の新卒採用人数を10人にすることをKGIに設定します。

また、製造業の商品企画部の企画担当者であれば、全商品の売上における新商品の売上比率をKGIに設定します。この場合は新しい企画が全体の売上にどれくらい貢献すべきなのかを数値化しているわけです。

キーエンスでも「会社を永続させる」というミッションを達成するために重要としている指標でした。

また、マーケティング担当者であれば今月の有効リード獲得件数を3000件にすることや、カスタマーサクセス担当者なら今月の解約率を2%以下に抑えるなどをKGIに設定できます。ここまでが、ステップ1になります。