「手作り幻想」から自由になるために

明治から平成までの料理番組を分析した名著『きょうも料理 お料理番組と主婦 葛藤の歴史』(山尾美香、原書房、2004年)や、近年の「お母さん食堂」事件やポテサラ論争までを分析した近著『 「おふくろの味」幻想 誰が郷愁の味をつくったのか』(湯澤規子、光文社新書、2023年)が解き明かすように、誰の、どんな料理であれ、気軽に楽しめば良いのであって、それ以上でもそれ以下でもない。

食べるものは大切である。

だからといって、そこに縛られて「緊張で眠れなくないですか?」とまで悩ませる風潮は、食べる楽しみを失わせる。

手作りであろうとなかろうと、誰が作ったものであっても、美味しく、ありがたく、いただく。

雑誌『たくさんのふしぎ』(2024年1月号)は「食べる」と題して、農業史家の藤原辰史氏が、その「ふしぎ」を説いている。

「食べる」、それも、手作りのものを当たり前と思わずに、「ふしぎ」と思うところから、幻想を手放す手がかりが得られるに違いない。

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