2語以上で一つの動詞の役割を果たす「句動詞」

句動詞とは、2語以上で一つの動詞の役割を果たす語句のことで、特にカジュアルな会話で使われることが多いです。パターンは三つあり、前置詞の後には、必ず名詞がきますが、副詞の場合は、必要としません。

「動詞+副詞」→ run away, go out, stand out­

「動詞+前置詞」→ look for, turn in, pick up

「動詞+副詞+前置詞」→ catch up with, look forward to, put up with

文章によっては、inやupなどの単語は副詞・前置詞どちらにもなり得ます。また、通常の動詞と同じように、句動詞にも自動詞(「上がる」のように目的語を必要としない動詞)と他動詞(「~を上げる」のように目的語を取る動詞)があり、目的語を取る句動詞の中には、句動詞を分解して、中間に目的語を入れられる場合があります。

自動詞型(すべて分離不可)
I got up at 8 this morning.
今朝8時に起きた。
The older you get, the faster time seems to go by.
歳を取れば取るほど、時は早く過ぎ去るようだ。
分離不可能な他動詞型
I went by the store on the way home from work.
仕事の帰り道でお店に寄った。
My parents are taking care of my cat during my business trip.
出張の間は、私の両親が猫の世話をしてくれている。
分離可能な他動詞型
Can you look up this word on your phone? My keyboard doesn’t have that character.
携帯でこの単語調べてくれない? 私のキーボードにはその文字なくて。
I already looked that up, and the figures are correct.
既にそれを調べたけど、数値は合っているよ。
ベッドで目を覚ました後、目覚まし時計に手を伸ばす若い男
写真=iStock.com/PeopleImages
※写真はイメージです

ちなみに、目的語が代名詞の場合は、必ず句動詞の中間に入ります。例えば、turn upならturn it upと言い、turn up itとは言いません。

複数の単語で特定の意味を表現する「慣用句」

また、複数の単語の組み合わせによって、特定の意味を表現する言い回しを慣用句と言います。

He left me on read for three days. What a jerk!

彼が私のこと3日も既読無視してるんだけど。なんて失礼なの!

The team managed to break the ice and really bonded.

チームは緊張をほぐして、かなり仲良くなれた。

このように句動詞・慣用句は私たちが知っているはずの中学レベルの英語の組み合わせから成り立っています。こういった簡単な単語の表現が、ネイティブが真に使っている英語なのです。