「イベントご盛況のことと…」→「イベントご逝去」

逆に、運気やメンタルが上向いている時は、それが変換に出ることがあります。例えば、「事前」が「慈善」になったり、「口説く」が「功徳」になったりすると、ポジティブなスパイラルに入っていけそうです。募金した直後に「展開」と入力しようとしたら「天界」と変換された時は、神様の視線を感じました。

誤変換とはまた別に、予測変換候補というジャンルもあります。こちらは、自分がよく使う言葉が候補に入ってくるので、その人の思考や精神状態が見えてくることがあります。

以前,電車の中で女性のスマホがチラッと見えて、「フ」と入れたら「フィナンシェ」「フィアンセ」など幸せな単語が並んでいたので、きっとリア充な方なのだと想像しました。私の場合、以前、「しん」と入力しかけると、なぜか「死神」とか、聞いたことがない「死神待ち」という不気味な単語が候補に並ぶ時期があり、しばらく怯えて過ごしました。

スマホを使用する女性
写真=iStock.com/SetsukoN
※写真はイメージです

誤変換の要因、3つ目は、単に自分の力が足りず、パソコンやスマホで文字が欠けてしまったことによるもの。先日「イベントご盛況のことと思います」と書こうとして「イベントご逝去のことと思います」と打ってしまったことがありました。「う」と一文字さらに入れる力が足りなかったようです。

また、よくあるのが「請求書」と打とうとして「性器優所」「性休止」と意味不明な言葉になるパターン。小さい「ゅ」や「ょ」を入れるキーを押す力が弱かったようです。今後、年齢と共に押す力が弱くなっていって、この手の誤変換が増えそうです。

4つ目は、AIの暴走による誤変換。AIの暴走というのは、個人的な体感なのですが、ちゃんと合っている言葉を選択したはずなのに、直前ですり替わったことや、変な言葉になっていることが、ここ最近増えているようです。

例えば、よくあるのが勝手にカタカナになってしまうパターン。「それで」と打ったら「ソレで」になったり、「コトバ」「カラダ」「ワタシ」など、独特なセンスの表現になってしまい、あとから気付いてメッセージを取り消したりして二度手間です。「コノマエメールシタ」などと大部分がカタカナになって、電波系のような文体になっていることも。