40代のいいオトナなのに、ひたすら「好き」と言い合うなんて、すごい!

高橋源一郎●作家。明治学院大学教授。1951年、広島県生まれ。81年、『さようなら、ギャングたち』でデビューする。『官能小説家』『君が代は千代に八千代に』などの小説のほか、エッセイや評論、翻訳などで幅広く活躍する。近著に『大人にはわからない日本文学史』『柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方』がある。
山田詠美の『無銭優雅』は、恋愛の自堕落さを徹底的に擁護する小説。ほんとに気持ちいいくらい「好き」しか書いていない(笑)。とにかく恋愛にべったりな40代男女の話です。
ふつう、40代の恋愛には、駆け引きやらお互いを高め合う向上心など、深みやドラマや大人らしさを求められがちですが、この小説にはそういうものが、表面上は一切ない。子どもっぽくて、砂糖水を飲んでいるような甘~い気分になる。
こちらは会員限定記事です。
無料会員にご登録頂くと、会員限定サービスをご利用いただけます。
30秒で世の中の話題と動きがチェックできる限定メルマガ配信
約5万本の全ての記事が閲覧可能
記事を印刷して資料やアーカイブとして利用可能
会員限定イベントにご招待