ネガティブなものもポジティブに変換
もちろん、たくさんの人が参加している会議やミーティングだと、ちょっと筋違いの発言が出たり、議論を停滞させてしまうような発言が出てくることもあると思います。
そのような発言にも、すべてポジティブに返答することが大切です。そんなときに役立つ、ネガティブなものをポジティブにする言い換えです。
たとえば、こんな感じです。
●視野が狭い → 一つの物事を深く考えられる
●ありきたりでつまらない → 王道、定番
●的外れ → 別の角度から物事を考えられる
●話がダラダラ長い → 丁寧な説明
●心配性 → リスク管理がしっかりしている
●消極的 → 慎重、思慮深い
●出しゃばり → 積極的
●無謀 → チャレンジング
●重箱の隅をつつく → こまかい点にもよく気がつく
会議やミーティングで大切なのは、もちろん参加している人たちからたくさんの意見・アイデアをもらうことですが、じつはそれに加えて「参加者の一体感を高める」ということが真の目的でもあります。
だからこそ、参加している人たちが誰も「他人事」にならないように、発言できる環境を整えることがファシリテーターの大事な仕事なのです。
会議の目的は「よいアイデア・結論」を出すことではない
自分以外の他人のモチベーションを引き上げることはとても難しいことで、ある程度の強制力を発揮する必要があります。
たとえば会議や打ち合わせであれば、
「次の会議では○○について、みなさん一人ずつに意見をもらおうと思っています。一言ずつでいいので、準備しておいてください」
と事前に伝えておくなどしましょう。
このやり方、いろいろなメリットがあります。まずは、なかなか発言しない人からも意見を引き出すことができます。そしてもう一つは、世間話をしたり、話が長くなりがちな人の話を制止する理由にもなります。
話が長くなりそうになったら、
「すみません、今回は参加者全員から一言ずつ意見をもらうことにしているので、いったん次の方の意見を聞いてもいいですか」
といって、切り上げやすいということです。
そして最後に、全員がなにかしらの発言をすることで、参加した人たちの当事者意識を高めることができる、というメリットもあります。
むしろ私は、参加者全員からの意見を集めることは、このモチベーションアップの効果のほうがずっと大きいと感じています。