毎月、新たに発売されるビジネス書は約500冊。いったいどの本を読めばいいのか。読書家が集まる本の要約サービス「flier(フライヤー)」で、10月にアクセス数の多かったベスト20冊を、同サービスの編集部が紹介する――。
貯金箱
写真=iStock.com/Dilok Klaisataporn
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要約サービス「10月のビジネス書」ベスト20

第1位:『頭のいい人は「短く」伝える』(樋口裕一著、大和書房)
第2位:『「お金の増やし方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(藤吉豊/小川真理子著、日経BP)
第3位:『怪獣人間の手懐け方』(箕輪厚介著、クロスメディア・パブリッシング)
第4位:『図解 超タスク管理術』(佐々木正悟著、あさ出版)
第5位:『やる気ゼロからフローに入る 超・集中ハック』(伊庭正康著、明日香出版社)
第6位:『40歳で何者にもなれなかったぼくらはどう生きるか』(河合薫著、ワニブックス)
第7位:『ポジティブ大全』(徳吉陽河著、総合法令出版)
第8位:『自分らしく生きている人の学びの引き出し術』(尾石晴著、KADOKAWA)
第9位:『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』(荒木俊哉著、SBクリエイティブ)
第10位:『自分という壁』(大愚元勝著、アスコム)
第11位:『天才性が見つかる 才能の地図』(鈴木祐著、きずな出版)
第12位:『心の休ませ方』(加藤諦三著、PHP研究所)
第13位:『比べず、とらわれず、生きる』(枡野俊明著、PHP研究所)
第14位:『1年で億り人になる』(戸塚真由子著、サンマーク出版)
第15位:『リスキリング【実践編】』(後藤宗明著、日本能率協会マネジメントセンター)
第16位:『ひとり時間が、いちばん心地いい』(枡野俊明著、PHP研究所)
第17位:『精神科医Tomyの心の不安を取り除いて、寝る前に気持ちをスッキリさせる魔法の言葉』(精神科医Tomy著、エムディエヌコーポレーション)
第18位:『給料の上げ方』(デービッド・アトキンソン著、東洋経済新報社)
第19位:『夢と金』(西野亮廣著、幻冬舎)
第20位:『「選択的シングル」の時代』(エルヤキム・キスレフ著、舩山むつみ訳、文響社)

※本の要約サービス「flier」の有料会員を対象にした、2023年10月の閲覧数ランキング

短く端的に語ってこそストレートに考えが伝わる

今月の第1位は、『頭のいい人は「短く」伝える』でした。

樋口裕一『頭のいい人は「短く」伝える』(大和書房)
樋口裕一『頭のいい人は「短く」伝える』(大和書房)

本書のテーマは、伝えたいことを「型」に沿って4行にまとめる「4行メソッド」です。「4行」をつくる型は4種類あります。

1つ目は「基本形の4行」。「問題提起」(〜だろうか)、「意見提示」(確かに〜しかし〜)、「展開」(その背景には、なぜなら)、「結論」(よって〜である)の4つから構成される、基本中の基本と言える型です。

2つ目は「結論先行型の4行」。「結論」を述べた後、「根拠1」「根拠2」「根拠3」と根拠を並べていく型です。自分の意見を明瞭に伝えられるのが特徴です。

3つ目は「根拠優先型の4行」で、「根拠1」「根拠2」「根拠3」「結論」と、根拠→結論の順に伝える型となっています。相手の反応を見て、途中で話を変えたり、結論をぼかしたりすることができるのが特徴です。

4つ目は「きっかけ」「ストーリー」「クライマックス」「まとめ」の順に伝える「エピソード型の4行」。体験談や目撃談をおもしろおかしく伝えたいときにぴったりな型です。

著者の樋口裕一さんは、「『くわしく説明すればするほどわかりやすくなる』『丁寧に説明してこそわかってもらえる』と思っている人が世の中にはまだたくさんいるようです。しかし、それは大間違いです。短く端的に語ってこそストレートに考えが伝わります」といいます。

あなたも型を使いこなして、端的に考えを伝えられる「頭のいい人」になりませんか?