仕事で成果を上げられる人はどこが違うのか。経営コンサルタントの高松智史さんは「思考のスキルを身につければ、厄介な質問にもすぐに答えられるようになる。重要なのは誰が何に悩んでいるのかを正確に捉えることだ」という――。
※本稿は、高松智史『「暗記する」戦略思考 「唱えるだけで」深く、面白い「解」を作り出す破壊的なコンサル思考』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
「戦略思考」とはパッとアイデアが浮かぶことではない
「戦略思考」とか「モノゴトを考える」って、表現が抽象的すぎて、なんというか、体感として、手品のようにパッとアイデアが浮かぶもの。と誤解されておる。
そんなことはないよね。絶対にありません。戦略とは「戦いを略す(=戦いを避ける)こと」とか、「選択と集中」とか色々表現されていますが、要は、実際に行う前に、投資をする前に、リスクを取る前に、ありとあらゆることを考えて、打つ一手なわけだから、どう転んでも戦略思考のプロセスは「丁寧」になりますよね。
なになに、こんなに細かく考えるわけ? と。
それが「戦略思考」ってものでもあります。
一方で、思考するスキルがないと、「考えてください。10時間考えてください。」と言われても困る。考えることが30分、いや、10分もするとなくなってしまうもの。