「パパは僕を抱きしめてくれなかった」

母親のダイアナが亡くなった日の夜更け、目を覚ますと父親がベッドの端に立っているのに気づいたという。ヘンリー王子が12歳の時であった。

ダイアナが車の事故に遭ったと告げられた。「お母さんは大丈夫なの?」と尋ねると、

「『お医者さんもがんばってくれたけど……。手遅れだったんだ』。この言葉は、ボードに刺さったダーツのように心に突き刺さったままだ」
「パパは僕を抱きしめてくれなかった。彼はふだんから感情を表に出すのが得意ではないけれど、この一大事にそうしてくれればどんなによかったことか。でも、パパの手は僕の膝に置かれただけで、『大丈夫だよ』と言っただけだった」

それ以前、ダイアナと離婚した父チャールズは、長年“不倫”を続けてきたカミラ夫人に兄のウィリアムとヘンリーを引き合わせ、チャールズはこう聞いたという。

「それで、どう思う?」

ヘンリー王子は、「僕たち兄弟はすでに、“ほかの女性”の存在を感じ取っていた」とした上で、その時のことを克明に綴っているという。

露店で売られているハリー王子の回顧録『スペア』の上には『ダイアナ妃の真実』が置かれている
写真=iStock.com/lcva2
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「ウィリーと僕は父に、カミラを家族の一員として迎え入れると約束した。その代わりにただ一つだけ、どうか結婚はしないでほしいと頼んだ。再婚する必要はないでしょう、と僕らは懇願した」

母親が父親の不倫で嘆き苦しむ姿を見てきた兄弟にとって、父親がカミラ夫人と結婚することだけは許せなかったのだろう。だが、兄弟の願いを無視して父親はカミラと結婚し、昨秋、エリザベス女王が亡くなったため「王妃」となる。

佳子さまは自由を求めて「偽装結婚」をする?

強く抱きしめてほしい時に、そうしてくれなかった父親。兄弟の意志を無視して自分勝手な行動をした父親。

そんな父親を「冷たい」人間だ、離れたい、王室を出てしまいたいと思っていたヘンリー王子を突き動かしたのは、結婚相手のメーガン妃であった。

同じとはいわないが、眞子さんと佳子さんが、父親である秋篠宮から距離を置き、日常的に会話を交わす機会も少ないといわれるのは、姉妹と父親との間で何か決定的な言葉のやりとりが、姉の結婚問題をめぐる騒動の中であったのかもしれない。

佳子さんは皇室を離れたいという強い意志を持っていると、たびたびメディアで報じられてきた。彼女が皇室から抜け出す方法は結婚しかないといわれているが、彼女に残された時間はそう多くない。私は元週刊誌屋だから、こんな妄想をしてしまうのだ。

佳子さんは年内にも「偽装結婚」をするのではないか。相手は国際基督教大学で知り合った友人の中の一人。男性側も合意で、結婚後に別れ、佳子さんは姉のいるニューヨークへ飛び立ち、切望していた自由を手に入れる。

不謹慎のそしりは免れないが、佳子さんにはその覚悟があるのかもしれないと、私は思っているのだが。

今年、秋篠宮家に何か大きな変化が起きるのではないか。女性自身と女性セブンを読みながら、そんな胸騒ぎがしてきた。

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