【通信】マネジャーの役割が変化してきて8割が課長にすらなれない。スタッフに教えたり、任せてじっとがまんしていることがなかなかできない。部下を1から10まで手取り足取りして育てられないマネジャーはラインから外されている。今まで先頭に立ってチームをぐいぐい引っ張り、成績も挙げてきた営業バリバリのマネジャーは評価されなくなっている。それよりも現有スタッフをまとめ上げ、目標達成へのプロセスも含めて管理できるマネジャーが求められている。しかし、その上の部長たちはプレーヤー上がりが多いから相談しても、「スタッフの面倒をそこまで見る必要はないよ」と言われる始末だ。
【IT】リーダーシップの質が変わってきている。部下が失敗したら部下に代わって上司が謝罪することも給与に含まれていると昔は言われたが、今は謝罪して済むというような情状酌量で許される時代ではない。失敗したら即座に降格させる。実際にうちの会社でもそうしているが、もちろん、降格してももう1回上がるチャンスがある。これが機能しないと人事は活性化しない。
【通信】責任が重くなり、結果を問われる優勝劣敗の時代になると、人事を活性化しようとするなら、当然、逆転人事なり復活人事なりをせざるをえないと思うね。昇格・降格をフルに活用しないといけない。
【金融】うちは典型的な日本の保守的企業の部類に入ると思うが、2年前から新制度を導入し、ずっとラインマネジャーをやってきた人をスタッフマネジャーに降ろすケースが増えている。等級は下げないので降格ではないが、それでも外された瞬間はショックだ。もちろん返り咲くチャンスはあるが、なかなか這い上がれないで鳴かず飛ばずになった人もいる。
【IT】うちは、あえて上のポストにつけてチャレンジさせる。ダメなやつは一度降ろして、よければ戻すということはすでにやっている。本社でダメなら関連会社に飛ばすが、そこで実績を挙げればもう一度本社に戻すことも珍しくない。入れ替え戦はしょっちゅうやっている。たとえば部長が10人いれば、3人上げたいので3人を降ろすというようにコントロールする。