<両手を後ろに組んで黙って部屋の中を歩き回ったり、テーブルの上にあるものを何となく触ってみたりと、居心地の悪そうな様子を見せた:ニック・モルドワネク>
会議室
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アフリカとの関係強化を狙うロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、7月27日に開幕した「ロシア・アフリカ首脳会議(サミット)」で訪ロしたアフリカの各国首脳と個別の会談も行っている。だがこの会場で、会談相手がなかなか現れずにプーチンが「待たされる」一幕があった。これまで「遅刻魔」で知られてきたプーチンが、手持ち無沙汰でうろうろ歩き回って相手を待つ様子は、大きな注目を集めた。

この時の様子を収めた動画はSNSでも拡散されているが、プーチンがエジプトのアブデル・ファタハ・アル・シシ大統領が入室してくるのを待ち、20秒以上にわたって居心地悪そうにしている様子が映っている。プーチンは両手を後ろに組んで黙って部屋の中を歩きまわったり、テーブルの上にあるものの位置を直したりしている。

サンクトペテルブルクで7月27日から2日間の日程で開催されているロシア・アフリカ首脳会議は、ロシアとアフリカ諸国の間で貿易や経済、投資、科学やテクノロジーなどの分野で数々の合意を交わすことを目指したもの。日程には個別会談も含まれ、この中ではウクライナでの戦争や、6月にサンクトペテルブルクで立ち上げられたアフリカ和平イニシアチブ(アフリカ諸国によるウクライナ和平交渉の仲介)の今後について話し合われたようだ。

中東問題研究所(ワシントン)の上級研究員で、同研究所のエジプト研究プログラムのディレクターでもあるミレット・マブルークは、シシをはじめとするアフリカ諸国はロシアと西側諸国の関係を均衡させる上で重要な役割を果たしていると指摘する。

またロシア・アフリカ首脳会議については、ウクライナで続く戦争が(ロシアの)世界的な同盟関係に悪影響を及ぼすなか、プーチンとロシアにとって政治的なリセットの機会になるという見方もある。

過去にも話題になった「待たされるプーチン」

そうした中で話題になった「待たされるプーチン」の動画だが、ウクライナ内務省のアントン・ゲラシチェンコ顧問はツイッターに、「プーチンはエジプトの大統領をしばらく待たなければならなかった」と投稿し、さらにこう書き込んだ。「プーチンが外国の要人に待たされたのは、これが初めてではない」