ジャーナリングで気持ちを切り替える
最初は、例えば「3分」など時間を決めて、その間に今の気持ちを書けるだけ書きます。3分が長く感じるようなら、1分でもかまいません。ネガティブな感情を外に出すことに慣れていないうちは、「誰かに見られたらどうしよう」「こんなネガティブなことを言葉にしてもいいのだろうか」と、不安に感じるかもしれません。真面目な人ほど、「こんな気持ちを持ってはいけないのではないか」と思ってしまうでしょう。しかし、慣れてくると、どんどん書けるようになり、自分の感情を素直に受け止められるようになってきます。
さらに、文字にして「見える化」すると、「これは言っていてもどうしようもないことだな」と、あきらめがつきやすくなります。たとえば「明日のプレゼンが不安」と文字にしてみると、「今考えても仕方ないな」「明日仕事に行ってからしっかり準備するしかないな」と、客観的な対策が見えてきます。やってしまった失敗についても「起きてしまったことは仕方がない」「考えていてもどうしようもない」と、あきらめがつきやすくなります。
1日の終わりにジャーナリングを行うと、すっきりして良い睡眠につながるという調査報告もあります。ジャーナリングが習慣化されると、それが1日の区切りになり、モヤモヤ考えていることも、「これでおしまい」「今日はこれで終わり」「さあ、すっきりしたところでゆっくり眠ろう」と気持ちを切り替えるきっかけになるのです。
自分のことを考えないようにするには
自分の内側から気持ちをそらす
頭の中でぐるぐると考え続けてしまう、マインドワンダリングにはまりがちな人は、自分自身の内側に目が向きすぎる傾向があるので、そこから抜け出すためにあえて外に目を向けるようにします。
たとえば、明日の不安で頭がいっぱいになってきたら、「友達のAさんの誕生日には何をプレゼントしようかな」「Bさんに感謝の手紙を書くならこんな感じかな」と、自分の外側の“あたたかいこと”を考えてみたりします。
音楽やラジオを聞いたり、読書をしたりするのもいいでしょう。「いかに自分のことを考えないか」が大切なので、気持ちをそらすことができるものであれば何でもOKです。ただ、大好きな音楽だと、余計に自分の考えにふけってしまうかもしれませんし、本も、あまりおもしろいものだと逆に眠れなくなるかもしれません。程よく気持ちをそらすことができ、ハマり過ぎないものを見つけてみてください。ずっと積読したままだった、読んでいるうちにうとうとするような「つまらない本」もいいでしょう。