ここは残業の多さについてどう捉え、どう対処しようとしているか、具体的に説明することが求められています。たとえば、「残業が多いのは覚悟しています。前職でも残業は日常茶飯事で、難なくこなしてきました」といった覚悟や経験だけでなく、「ただし、ダラダラ残業するのは会社にとっても社員にとっても良くありませんから、業務をもっと効率的に進められないかといった視点を持ち、生産性を向上させる不断の努力も必要と考えます」と、残業の多さに対する対処方法も述べることで、面接官への訴求力が高まります。

一方、残業の多さによっては対応できないこともありうる、たとえば過労死ラインの残業があるなら、「前職でそうした残業を経験したが、心身とも疲弊して継続勤務はできないと思いました」という旨の納得できる回答をしておけば、問題ありません。

たとえばこういう人の場合

24歳女性、専門学校卒。新卒入社した会社で勤務中。今回は2社目の転職で、異業種・同職種への応募。

NG!
月、水、木、金以外は対応できます。週4回、夜間の大学院に通学していて~

↑残業できる日が限定的で、業務に支障が出ると見なされてしまいます。

OK!
はい、対応できます。
前職では、今回の応募職種と同じウェブデザイナー職に就いていましたので、長時間勤務、長時間残業をこなして参りました。
この職業は、クライアントに認められる作品を創作しなければ、働いた時間そのものは評価の対象になりません。
また、高度な専門性を要するので、アルバイトのシフトでは対応できず、自分で最後まで責任を持って完遂しなければなりません。
だからやむを得ない事情があるならともかく、長時間残業に対応できないなら、この世界で働く資格はないと思います。

↑今までの経験や仕事観から、残業について覚悟ができている旨を説明できています。いい加減に「大丈夫」と言っているわけではないことが、確実に伝わるでしょう。

急な残業や休日出勤に対応できますか?

【面接官が知りたいのはココ】
勢いだけの「できます!」は聞きたくないよ
できる・できない、いずれにせよ納得のいく説明を

「急な」がポイント。誰しもプライベートや日常生活がありますから、素直に「イエス」とは答えにくいでしょう。

もちろん「はい、御社のためなら24時間365日体制で頑張ります」では、面接官もうさん臭く感じるでしょう。

ここは緊急度によるでしょうが、基本的に「できる」なら、たとえば、「入社後は御社の近くに引っ越す予定で、前々職でもそうした経験があるので対応できます」といったように、過去のエピソードや具体的な方法論などを交えて語ってください。

できないのであれば、明確な理由説明が必要になります。

娯楽・遊興を挙げる人はいないと思いますが、「妻も働いているため2人で家事・育児を分担しており、私だけが仕事を優先するのは難しいです」というように、面接官にやむを得ないと感じてもらえる理由が必要になります。