米国大統領のスピーチで勉強するのもおすすめ

もし、英検3級のテキストがおもしろくない、ちょっと自分には合わないなと感じるのなら、大人向けの中学英語のテキストもたくさん出版されています。手軽に手に取れるように、「○時間で中学英語の総復習」というような、短期間で効率よく学べるものもあります。そうしたテキストをうまく使って「中学英語」という土台をみっちりと踏み固めてみてください。

ビジネス英語の本もエンターテインメント系の本も、本格的なコンテンツとなると、中学英語だけでは十分に楽しむことは難しいかもしれません。ちょっと変わったチョイスになるかもしれませんが、歴代の米国大統領の演説が収録されているテキストもおすすめです。

大統領のスピーチでは(選挙に勝つために)戦略的に平易な英語を使っていることが多く、11歳くらいの子どもでも十分に理解できるレベルになっていると言われています。気分転換として、このような副教材を使って勉強してみるのもおもしろいのではないでしょうか。

アメリカの政治家
写真=iStock.com/AnnaStills
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学生の場合は、中学生も高校生も、1つの学年で学ぶべき文法の範囲が決まっていますし、勉強時間も社会人と比較すると十分に取ることができます。一方、社会人になれば勉強のために使える時間が限られている一方で、やらなくてはならない範囲というものが決まっていません。

節目節目に、英検の問題集などでスキルチェックを実施するようにして、焦らずじっくりと、自分に合ったレベル・ペースで勉強を進めていきましょう。

CNNのニュース音声でリスニング力を鍛える

僕はリスニングの力を伸ばすために、CNNのニュース音声つきの本を使っていました。現在は『CNN ニュース・リスニング』(朝日出版社)というタイトルで販売されているものです。

CNNのニュースを苦もなくシャドーイング(自分の声を聞こえてくる音声から少しだけ遅らせて英語の音声に後ろからついていくように音読をするトレーニング)できるようになったら、TOEIC L&Rテストのリスニングが楽になるのではと思い、本に記載されている英文と日本文、そして付属の約30秒のニュース音声を使ったシャドーイングを毎日行っていました。

続いて、ライティング力(書く能力)についてですが、英語を話したり書いたりすることを「アウトプット」(外に出すこと)と言います。アウトプットできるようになるためには、まずは自分の中に話したいこと、書きたいことが入っていなくてはなりません。

それらを「インプット」(中に入れること)するために行うのが「聞く」ことと「読む」ことです。

「聞く・読む」練習をして自分の中にストックを作り、それを「話す・書く」練習で実際に使用してみる、という手順で勉強を進めていくのが効率的です。