英語学習はどこからやり直せばいいのか。大学や企業で英語を教える濱崎潤之輔さんは「いきなり英字新聞などを選んで四苦八苦しながら勉強するのではなく、中学レベルの参考書からはじめたほうがいい」という――。

※本稿は、濱崎潤之輔『Hummer流 英語勉強法』(かんき出版)の一部を再編集したものです。

辞書
写真=iStock.com/SB
※写真はイメージです

参考書を選ぶときにまず確認すべきこと

参考書を選ぶときのポイントは、まず本の分量・厚さ、総ページ数を確認することです。

まだ勉強の習慣が身についていないときは、あまり厚すぎない参考書・問題集を選ぶようにするのが、勉強を継続できるようになるコツです。

そして、自分がめざすもの、たとえば高校入試、大学入試、TOEIC L&Rテスト、英検など、さまざまな試験の出題範囲をすべて網羅しているものを選ぶようにしてください。

まとめると、必要な範囲を網羅しつつ、全体としてはあまりボリュームがありすぎない参考書を選ぶということです。

また、英語の試験には、多くの場合リスニング問題も出題されます。

リスニング対策の参考書や問題集には、当然のことながら、英文を読み上げている音声が、CDやダウンロード形式、アプリなどの形で提供されているはずです。

リスニングの勉強ではなく、単語や文法、読解の勉強をする際にも、掲載されている単語や英文の音声が付属しているものを選ぶようにしてください。

混雑した電車の中のように、読んだり書いたりすることができない環境でも、音声だけで勉強することができますし、発音のわからない単語や語句の音声を耳から理解することが可能になるからです。

収録されている単語の6〜7割わかる教材がおすすめ

勉強をはじめたばかりの頃、とくに単語をあまり知らない状態だと、1文の中にいくつもわからない単語や語句があったり、文法もあまり理解できていなかったりして、英文の意味がさっぱりわからない、ということは珍しくありません。

初級〜中級レベルの人は、収録されている単語の少なくとも6〜7割は意味がわかる教材を選ぶことをおすすめします。少しだけ背伸びをすれば届くレベルの教材で練習を繰り返す、というやり方は、英語力が非常に伸びます。

ですから、いきなり英字新聞などを選んで四苦八苦しながら勉強するのではなく、中学〜高校レベルの参考書や問題集などを使って、無理なく英語の勉強をはじめるようにしてみてください。

英語に自信がない人、基礎からやり直さないと不安がある人は、ぜひプライドを捨てて中学英語からやり直すことを強くおすすめします。

中学英語からやり直すことは、一見遠まわりに見えるかもしれませんが、結局は近道なのです。

中学英語がどれだけ身についているかを確認するには、英検3級のテキストを総ざらいするのがよいです。

英検3級のレベルは中学3年生修了レベル、4級は中学2年生修了レベル、5級は中学1年生修了レベルです。

英検3級レベルの問題を難しく感じ、中学3年生修了レベルの英語を100パーセントマスターできていないと思うのなら、中学1年生〜2年生レベルの文法を復習することから勉強をはじめましょう。

学生時代に英語の勉強を頑張っていた人ほど、自分の英語レベルが中学生と同じだとは認めづらいかもしれませんが、さらっと一通り中学英語の勉強をやってみると、かつての勘が戻ってくるものです。