一流のプロフェッショナルたちは、何を切り捨て、何に力を注ぎ、どのようにしてチャンスをモノにしてきたのか。有限の時間を効果的に活用するためのノウハウと哲学を公開。

横田尚哉さんからのアドバイス

ファンクショナル・アプローチ研究所 代表取締役 横田尚哉
1964年生まれ。米国GE社で生まれた改善の技術を応用。10年間で総額1兆円の公共事業の改善に乗り出しコスト縮減総額2000億円を実現。著書に『ワンランク上の問題解決の技術』『ファンクショナル・アプローチ入門』ほか。

手帳は重視するファンクションによってたびたび変えています。手帳のキー・ファンクションは「予定作業を助ける」「活動を伝える」「やる気を出す」「記憶を助ける」の4つ。これらをすべて同時に満たす必要はありません。自分のポジションや仕事の状況に合わせて、そのとき必要なファンクションを満たすツールを選べばいいのです。

ここ数年は方眼入りの野帳(フィールドノート)を使い、自分で4週間単位のフォーマットをつくって書き込んでいました。1カ月単位ではなく4週間単位にしたのは、日数を正確に把握するためです。1カ月単位では月をまたいだ場合に何日先の予定なのかわかりづらいですが、4週間単位なら一目で把握できます。

野帳はお気に入りでしたが、仕事が一段と忙しくなり、より細かなスケジュール管理が必要になったため、次に週単位のバーチカルタイプに移行。ここまでは「予定作業を助ける」というファンクションを重視した手帳選びです。

スタッフを動かす立場になって重視するようになったのは、「活動を伝える」というファンクションです。自分のスケジュールをスタッフと共有するのに、アナログは不向きです。そこでデジタル管理ツールに移行。現在はさらにスマートフォンとの連携を重視して、Googleカレンダーに予定を入れています。

もちろん今後もGoogleカレンダーを使い続けるかどうかは決めていません。スケジュール管理で大切なのは、形にこだわることではなく、自分にとって必要なファンクションを満たすこと。自分が置かれた状況が変われば、おそらくまた別のツールを模索することになるのではないでしょうか。