「自分はなぜ早起きするのか」を考えてみる
会社勤めをしているなら、会食や残業などで忙しく、どうしても早寝できない日もあるに違いない。
遅く寝た日には、無理して普段通り明け方に起きようとせず、翌日は少し長めに寝ればいい。前述したように、明け方起床をたゆまず実行しようとするなら、無理は禁物だ。
しかし前の晩遅くに眠りにつき、決めていた時間より遅くまで寝てしまう日が多いようなら、1つだけ考えてもらいたいことがある。まさに「自分はなぜ早起きするのか」だ。
すなわち、やみくもにこの本を踏襲するのではなく、なぜ明け方に起きたいのか、明け方起床が自分の日常で本当に実践可能なのか、よく検討してほしい。
もし可能だと結論が出たにもかかわらず早起きに失敗し続けるなら、充分な睡眠時間を確保するために何をコントロールできるのか自問自答してみよう。
疲労を感じないためには最低何時間睡眠が必要か、毎日似たような時間帯に寝るために省けるものはないかなど、爽快な朝を可能にするさまざまな要素を考えてみるといい。
私の場合、その日のコンディションに合わせて寝る時間を少しずつずらすことで調整する。特に何かをしたわけでなくても、疲れた日には夜9時から寝る準備をする。そうすれば翌朝4時30分に爽快に目覚められるのだ。
寝ようと無理してしまうのは本末転倒
反対に、昼間コーヒーをたくさん摂取したり、嬉しいことがあったりして眠れないときは、午後11時頃ベッドに入るようにする。
このように遅く眠りについて翌日起きるのがつらい場合は、もう少しだけ眠るか、「とりあえず今起きて、今晩はいつもより早く寝よう」と考えるようにしている。
事情によっては遅く寝る場合もあるが、心理的にいくら寝ようとしても眠れないこともある。
経験上、こんなときは無理に寝ようとしない。「明日早起きするんだから早く寝ないと」というプレッシャーでむしろ眠れなくなってしまうからだ。
私たちはロボットではない。私たちが明け方起床を試すのは、明日だけ早起きするためではない。明後日、明々後日も早起きし、人より一日を早く始める習慣を身につけるためだ。
だからいくら明け方起床の成功を左右するのが就寝時間だとしても、正確な睡眠時間を維持するために寝ようと無理しないでおこう。それぞれのコンディションに合う適切な睡眠時間を維持するため、日々前後1時間程度、サイクルを調節できる柔軟性を持とう。