早起きを習慣化できる人は何が違うのか。韓国の弁護士YouTuber・キム・ユジンさんは「明け方起床の習慣化を成功させるためには、朝に起きて得られるご褒美を考えてみるだけでなく、決して寝坊を失敗と決めつけないことだ。疲れる日があるのは至極当然であり、熟睡で心と体の負担が軽減される」という――。

※本稿は、キム・ユジン(著)、小笠原藤子(訳)『朝イチの「ひとり時間」が人生を変える』(文響社)の一部を再編集したものです。

朝、仕事の前に服を着ようと急いでいるイライラした女性
写真=iStock.com/Dean Mitchell
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健康に大きな影響を及ぼす要因は、起床時間ではない

「朝4時30分に起きたりしたら、睡眠不足になりそうだけど、健康は大丈夫なの?」とよく訊かれる。

そのたびに、お腹がはちきれそうなのに、もっと食べろと言われている気分になる。心配してくれる人たちは、私が何時に起きるかという点だけに関心を示し、何時に寝るのかは訊ねない。だが、明け方起床のポイントは「何時に寝るのか」にある。

韓国には夜遅くまで営業する店は多いが、朝早く開店する店は少ない。逆に、外国では午前5時から営業を始めるカフェやレストラン、ベーカリーが多く、明け方からジョギングする人々もよく利用している。

それならば、この人たちはみんな睡眠不足に悩まされているのだろうか? もちろん、そんなことはない。

実際、健康に大きな影響を及ぼす要因は、起床時間ではなく総睡眠時間だ。米国国立睡眠財団の研究によれば、成人の適度な睡眠時間は少なくとも7時間。ちなみに韓国では睡眠時間が7時間未満という人も多い。

朝寝坊することも問題だが、睡眠時間が惜しくて無理して短時間しか眠らないのもまた良くない。もちろん一日くらい睡眠時間を減らしたからといって、すぐさま大きな問題につながるわけではない。

ただ、そんな日が続き睡眠不足がたまれば、日常生活はおろか消化不良、免疫力低下など健康にも悪影響を与えかねない。普段、眠らなくても大丈夫だと自信のある私でさえ、それは同じだ。