同じ癌患者がいたら、日本で治療するほうが早い

「患者さんの状況によって、日本の医療機関が引き受けられると判断した場合、医療ビザの発行手続きの代行や治療予定表などを作成、診察にも同行し、通訳も行います。実費診療なので、1回の治療(手術など行った場合、経過観察も含めて1カ月半~2カ月)で数百万円から数千万円かかりますが、それでも日本で治療を受けたいと望む人は大勢います。

中島恵『中国人が日本を買う理由』(日経プレミアシリーズ)
中島恵『中国人が日本を買う理由』(日経プレミアシリーズ)

中国人が日本で治療を受けたい最大の理由は、日本の医療を信じているからです。治療効果も日本のほうが高いし、医療の環境、医療サービスも中国より断然日本のほうがいい。私個人も日本の医療レベルは本当に高いと実感しています。

翻って、中国ではとにかく患者の数が多すぎる。トップレベルの病院は常に患者があふれていて、一人の治療に掛けられる時間は非常に短い。

もし同じ癌患者がいたら、日本のほうが早く治療を開始できます。中国にはVIP専用の診療部門があっても、日本よりも治療費が高い。

私自身、仕事でこれまで数えきれないほど多くの診察に立ち会いましたが、日本のお医者さんは本当に親切で丁寧、優しいと、毎回感動します。中国の人々が、できれば日本で治療を受けたいと望むのは、ある意味当然です」

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