クッション言葉でぶしつけ感をやわらげる
お願いごとをする場合には、そのまま伝えると単刀直入な印象を与えるおそれがあります。こうしたぶしつけ感をなくすには、本題の前置きとなる“クッション言葉”が効果的です。
・クッション言葉「お忙しいところ~」を使う文例
「お忙しいところ、勝手を申しますが」
「お忙しいところ、恐縮でございますが」
・クッション言葉「お手数」を使う文例
「お手数をおかけしますが」
「お手数をおかけして大変恐縮でございますが」
こうしたクッション言葉をうまく使えないと、相手にやや乱暴な印象を与えることにもなりかねません。
断る場合は「不可抗力」と「気持ち」を伝える
反対に、相手からお願いごとをされて断る場合には、次のような淡白な印象を与える文面は避けたいところです。
「せっかくでございますが、その日は都合がつかず、欠席でお願いします」
上記の文面は次のように変えてみましょう。
「せっかくでございますが、その日はスケジュールの変更が難しく、誠に勝手ながら、欠席とさせていただきたく存じます。私のほうでできることがあれば、お気軽におっしゃってくださいませ」
これなら、断る理由が明確で、「どうしても参加できない」という不可抗力による欠席であることが伝わるし、さらには「何かできることがあれば~」という協力の申し出までしているので、相手に寄り添っている印象を与えることができます。断る際には「不可抗力」と「気持ち」をしっかり伝えるようにしてください。
相手のミスを伝える場合には「責めの言葉」を使わない
相手の落ち度を指摘する場合の言い回しについても考えてみましょう。よくやってしまうのが、下記のような言い方です。
「お見積もりはまだでしょうか」
「ご返信がまだのようです」
確かに相手に瑕疵があるのでしょうが、こうした言い方では相手の心証が悪くなり、今後の仕事に支障が生じかねません。
このようなことを指摘したいなら、下記のように「自分側にも落ち度があったのかも」「念のため確認させてほしい」といったニュアンスを込めるようにしてください。
「~とおっしゃっていましたが、メールの確認がとれておらず、失礼いたしました。もしお送りいただいているようでしたら、ご容赦ください」
「その後、ご状況はいかがでしょうか」
メールが苦手な人にありがちなのが、相手に気持ちよく仕事をしてもらおうという気遣いのある言い回しが抜け落ちていることです。指摘する際は、アグレッシブに攻撃している感じをなるべく出さず、人間関係が円滑に進むよう努めてください。