クレカを作りすぎるとカード貧乏に陥る

気を付けたいのが決済アプリや電子マネーのオートチャージ機能。残高が一定金額を下回ると自動的にチャージされるというもので、決済は登録したクレジットカードで行われます。便利ではありますが、支出と決済のズレが生じるため、管理がしづらくなる欠点があり、できれば予算を決めて手動でチャージすることをお勧めします。

ところで、「お得です」と言われて、行く先々でクレジットカードを作る人がいますが、年会費がかさんだり、ポイントが分散されたり、結局、管理しきれずカード貧乏に陥ってしまう恐れがあります。全体でいくら使ったのかの把握が難しくなりますし、不正利用や盗難のリスクも高まります。

すべてのカードで「お得な条件」をキープするのは難しいですし、入会時にはお得だった条件が変更される可能性もあります。自分の買い物行動を振り返り、自然体でお得が取れそうな3枚以下に絞ってください。

キーボードの上に置かれたビザとマスターカードのクレジットカード3枚
写真=iStock.com/Atstock Productions
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余ったお金は繰越金として、手を付けない

たとえば、日常的に利用する通販サイトやスーパー、コンビニ等とひも付いているなど、自分の購買行動を基準に、ポイント還元率の高いものや無理せず貯まっていきそうなカードはどれかを検討してみてください。

もし、公共料金や定期的な食材購入費、保険料などを口座引き落としにしているなら、クレジットカード払いに変更するだけで、あとは手間なく自然にポイントが貯まります。

具体的な管理の方法は昔ながらの記述式の家計簿でもアプリでも、やりやすい方法で構いません。目的は「貯まる家計にする」ことなので、ムリなく続けられる方法がベストです。

1カ月分を5等分すると言いましたが、1カ月は5週間よりも短いので、残額の管理がうまくできていれば、5週目の予算は余ります。余ったお金は繰越金とし、翌月の1カ月分の生活費には含めません。予算内で暮らしていければ、繰越金は積み上がっていきます。

ただし、実際の暮らしには波があります。ガス代や電気代は季節要因で大きく上下しますし、特別支出以外にも予想外に出費がかさむ月は出てきます。繰越金はそういったときのバッファーとして位置付けます。なので、さほど光熱費がかからず、出費が抑えられる月はしっかり予算内で納めて、真夏や真冬に備えてください。