「責任の所在」は誰なのか

さらに、インボイス番号のチェック作業の「責任の所在」は誰なのか、ということも問題になってきます。

レシート・領収書をもらってきた現場の人間が確認するのか。

それとも経理部の担当者が確認するのか。

経理をアウトソーシングしている場合、その経理代行会社の責任になるのか。

あるいは、顧問税理士も全部確認しなきゃいけないのか。

という、厄介な問題が発生するわけです。

【図表2】インボイス番号確認問題
筆者作成

インボイス番号の偽造は簡単にできる

そうはいっても、インボイス番号なんて、みんな正しく入力してくるから、そうそう間違いなんてないはずだ、と思われるかもしれません。

しかし、ここに大きな問題があります。

実は、インボイス番号の偽造はとても簡単にできてしまうのです。

「インボイス登録番号」は「Tから始まる13桁」と決まっています。

個人事業主にはオリジナルのインボイス番号が発行されます。

一方、会社・法人は、すでに法人番号という13桁の番号があるので、その頭にTをつけるだけで「インボイス登録番号」になります。

これが偽造しやすい理由の1つです。