「上手く油を摂る」救世主はこの食材
野菜の中でも、抜群の栄養価を誇るにんじん。目のビタミンとも呼ばれるビタミンAが豊富で、抗酸化作用や皮膚や粘膜の保護などさまざまな健康効果があります。スティックやサラダなど生のままノンオイルで食べるとヘルシーで体にいいと思いがちですが、じつはコレは間違い。
にんじんに含まれるビタミンAは、油と一緒に摂ることで吸収が促される脂溶性ビタミン。つまり、オリーブオイルやオイル系のドレッシング、炒め物をする際の油分と一緒に食べると吸収率が上がるのです。
調理法に気をつけて
ビタミンには、油に溶ける脂溶性のほか、水に溶けやすい水溶性があります。脂溶性ビタミンはおもに、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKなど。水溶性ビタミンには、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ビタミンCなどがあります。
気をつけたいのが、水溶性ビタミンが多い野菜の調理法。たとえば水溶性のビタミンCを含むキャベツは、切ったまま水にさらしておくと、断面からビタミンが溶けて出てしまいます。野菜は水につけると水分を吸収してシャキッとして新鮮になるように感じますが、水溶性ビタミンはどんどん逃げてしまうので気をつけて。できるだけさっと洗って、すぐに水から上げることが大切です。
また、水溶性ビタミンはゆでても流出するため、電子レンジで温めたり、蒸したりするほうがビタミンを残すことができます。野菜スープなどにして、水溶性ビタミンが溶け出たスープも一緒に飲むと、余さず栄養が摂り入れられます。
ちなみにコンビニのサラダやカット野菜は、新鮮なものよりもビタミンが減っていますが、食べないよりは食べたほうが◎。状況に応じてよりよい選択ができるように、栄養素の性質を簡単にでも頭に入れておきましょう!
サプリで摂ってるからOK! の考えは捨てよ
あすけんのデータによると「不足しがちな栄養素」の代表的なものは、ビタミンA、食物繊維、カルシウム、鉄。これらをサプリメントで補うのも有効ですが、まずは自然の食材から摂ることが基本。自然の食材には、私たちが意識しているビタミンやミネラルという特定の栄養素のほかにも、さまざまな栄養素や成分が存在しています。私たちはその恩恵を受けながら、体の調子を整えて生きているのです。ですから、特定の栄養素のサプリメントを飲んでいるから大丈夫、と過信しすぎずに、サプリメントは不足分を補うものと考えましょう。
ビタミンAとカルシウムが摂れる、にんじんとヨーグルトのサラダなど、効率的なメニューをレパートリーに入れておくと便利です。