長生きする人に共通する特徴は何か。医師の和田秀樹さんは「少しぐらいコレステロール値が高くても、小太りであっても気にしない方がいい。ある研究では、健康で100歳以上長生きした人ほど肉を食べていることがデータから証明されている」という――。

※本稿は、和田秀樹『70代からの元気力』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

聴診器と検査結果
写真=iStock.com/polarica
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データから証明「100歳以上長生きの人ほど肉を食べている」

「長寿の人は何を食べてきたのか」というテーマで、研究をしている人がいます。

医学博士の柴田博先生です。

柴田先生は、その成果を『長寿の嘘』(ブックマン社)という本にまとめています。私は、その本で解説文を書かせていただいたほど、柴田先生の意見や指摘に共感しています。

柴田先生は、「百寿者(100歳以上の人)」の研究を続けてきたことでも知られています。日本はもちろん、世界中の健康で長生きした「百寿者」の食生活を調べているので、裏付けがしっかりしているのです。

さらには、さまざまな数値データを検証して研究をまとめているので、いわば「健康長寿のノウハウ」が凝縮されている観さえあります。

仕事であれ、勉強であれ、スポーツであれ、私たちは「できる人・成功している人」から学び、「何をすれば成功するのか」というコツを知ろうとします。

「できる人・成功している人」のノウハウを抽出するというのは、どの世界であれ有効な方法であると言えるでしょう。

「健康長寿」についても、まったく同様のことが言えます。

実際、百寿者に対して、「健康で100歳以上長生きした人は、何をしていたのか」をダイレクトに探ったほうが、はるかに現実的で有効な答えが見つかるはずです。それが柴田先生の研究なのです。

柴田先生の研究をひと言に要約すれば、次のようになります。

「長生きする人は肉を食べてきた」――。

意外に思う人もいるかもしれませんが、柴田先生の「百寿者」のデータが、それを実証しているのです。