朝から充実して活動するための朝食は何か。スリープコーチの角谷リョウさんは「朝食を『食べない方がいい』『食べた方がいい』はどちらも間違っている。起きてすぐ使えるエネルギーがある人が朝食をとると過剰摂取になる」という――。

※本稿は、角谷リョウ『働くあなたの快眠地図』(フォレスト出版)の一部を再編集したものです。

1日のパフォーマンスが変わる目覚まし時計の使い方

朝、アラームの大きな音で起きるたびに「もっと気分よく起きられないかな」と思った経験はないですか?

大きなアラームで起きると、起きるために自然に分泌されるストレスホルモンがより多く分泌されて、朝イチから体に大きな負担がかかり、日中のパフォーマンスが下がってしまいます。

かといって、小さなアラーム音や心地よい自然音だと起きられるレベルのストレスホルモンが出ないので、それもまた困ります。

この問題を解決するヒントが2つあります。

1つはアラーム音をアップテンポの音楽に変えることです。これはすでに実践されている方も多いと思いますが、アラーム音よりストレスが少なく自然に目覚められる、とても手軽で評判がいい方法です。

次の解決のヒントは、日本で一番有名な睡眠の先生で『スタンフォード式最高の睡眠』の著者である西野精治教授がおすすめする「2段階アラーム法」です。

【図表】1日のパフォーマンスが変わる目覚まし時計の使い方
イラストレーション=髙栁浩太郎

この2段階アラーム法とは、その名の通り2つのアラームを用意します。

1つ目のアラーム(音楽がベター)は小さな音で、本来起きる時間の20分前にセットします。この小さな音楽に反応してレム睡眠もしくは浅いノンレム睡眠に入るので起きやすい状態になります。

そして本来起きる時間に、起きられる音量でアラーム(または音楽)が鳴ると、あら不思議、スッキリ起きられたということになるわけです。

この方法を採用しているクライアントからは「確実に目覚めが良くなった」との声を多数聞きます。

以前、浅い睡眠で起こすアプリの評判が良くなかった経験もあり、この2段階アラーム法には私も半信半疑でしたが、やってみたらほとんどの人が以前より目覚めが良くなったそうなので、どうやら本当に目覚めの改善効果はありそうです。