朝一のSNSやメールは脳のストレスになる
おそらく多くの方が体感的に「朝はメンタル的に不安定な状態」と感じているのではないでしょうか?
もちろんまだ体温が十分に上がっておらず、脳も内臓もフル稼働している状態ではないので、そう感じるのも当然です。
ところが実は、朝起きて1時間後が、ストレスに抵抗するホルモンであるコルチゾールが1日で一番多く分泌されることをご存じでしょうか。
つまり、人間にとって「朝」は最強にストレス耐性が備わっている状態なのです。
ところが、どうでしょうか。朝起きて1日が始まると、ほとんどの人はさまざまな情報にアクセスします。SNS、メール、ニュース、仕事のチャットグループなど、いきなりフレッシュな脳に無意識にストレスをかけます。
さらに、会社に通うとなると、満員電車でこのストレス耐性をほとんど使い切ってしまいます(ちなみに満員電車は戦闘機のパイロット以上にストレスがかかっているという研究報告もあります)。
ストレス耐性や体がまだ目覚めていないことを考慮して、最もベストな朝の活用の仕方として、「少し運動」したあと、「最も困難な仕事を朝のうちにする」をおすすめします。
もしあなたがテレワークの働き方なら、せっかくのストレス耐性を無駄に使わず、あなたが本来発揮すべきことに使うことをおすすめします。
通勤する必要があるとしても、できるだけこのことを頭に入れて、極力不要なストレスを避けるようにしてください。その分を仕事や家族に使うように心がけてみてください。
あなたがストレスを感じない(むしろ気持ちの良い)掃除などの家事をして体温を上げつつ、その後心身ともに充実した状態でチャレンジングな仕事に取りかかるのがベストです。
SNSやメールなどの情報はストレスになりますので、朝イチの最重要事項が終わってからチェックされることを強くおすすめします。
「二度寝」はストレスを癒すがホルモン分泌を乱す
睡眠改善のサポートをしていると「二度寝は朝の幸せなので奪わないでほしい」というリクエストをよくいただきます。
また私たちがビジネスパーソン6000人以上に取ったアンケートでは「目覚まし時計のアラーム1回でスッキリ起きられない」と答える方が62%もいます。
二度寝に幸福感を感じる方は多いと思いますが、実際に二度寝には幸福感を感じるベータエンドルフィンというホルモンが分泌されて、強い幸福感を感じる状態であり、ストレスで参っている心を癒してくれることが分かっています。
ストレスが多い状態だと、脳波のベータ波が増えて精神が不安定になりがちですが、アルファ波が分泌されるので精神が安定する効果も得られます。
ですから、きちんと睡眠を取っているのに二度寝したい欲求が強い時は、普段より多くストレスがかかっていて本能的に癒されたいと思っている可能性が高いでしょう。