自分で決めなければコミットできない

初めはリーダーの掲げたビジョンに共感してメンバーが集まります。チームのパーパスも、大枠としてリーダーのビジョンから派生することになります。ただし、リーダーのビジョンがそのままチームのパーパスやビジョンになるわけではありません。

経済や将来を予測するビジネスの方向性を見るためのビジョン
写真=iStock.com/Yellow Man
※写真はイメージです

自分たちの目線を入れてメンバー全員で考えていくことで、目指す未来の認識が揃います。

岸昌史『熱狂のデザイン 楽しく結果を出すチームのつくり方』(クロスメディア・パブリッシング)
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そこから「リーダーと自分」という関係ではなく、チームにメンバーがひも付いていく。「チームの共通目的の達成のために、自分はどんな役割をすればいいのか」と考えることで初めて、効果的な行動を取れるようになります。

この過程を、全てチーム全員で決めていくことが必須です。

人間は、誰かが決めたことでは頑張り切れません。「数ある選択肢の中から自分はここで働くと決めた」「自分でこの目標を選んだ」という自己決定感がなければ、本当の意味での熱量は生まれません。

みんなで考えるということは、一見遠回りのようでもありますが、それぞれが主体的に動く上で大事なアプローチです。

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