「たの苦しい」生き方が恵まれた人生を作る
「時間」「人」「仕事」「お金」「心・頭・体」というすべての要素でストレスは発生し、どの程度の刺激がストレスになるのかという「さじ加減」は人それぞれです。理想的なのは「たの苦しい」状態。楽しいだけでなく、苦しいだけでもなく両方がいい「さじ加減」で混ざっていて、簡単ではないけれども充実感や達成感が得られる状態です。
生涯現役を推奨したい理由はここにもあります。仕事を離れると身なりも構わなくなって、人との接点も減り、日々の緊張感もなくなりますよね。この状態でストレスを感じない生活に浸ってしまうと先は見えてしまいます。
手を伸ばせば食べ物が常にあって動かない生活では、ボーッとすることが増えて、たとえ心と体の疲労はなくなっても、これは恵まれた状態とはいえないでしょう。人類の歴史を見ても、厳しい環境で生きている人間のほうがいろいろと工夫しますから、気候が少し厳しいところで文化も国家も発展してきましたよね。
仕事と適度なストレスはあったほうが、「心・頭・体」の老化防止にもなって、それは健全な生き方につながります。生涯現役で「たの苦しい」生き方を続けられれば、恵まれた人生だと思うのです。