脂肪燃焼に必須の栄養素
脂肪の燃焼が体のどこで行われているかというと、細胞の中にある「ミトコンドリア」です。ミトコンドリアは、いってみれば人の体に搭載された「脂肪燃焼機関」なのです。
ミトコンドリアは、体中の細胞内にある器官で、人間の体重の約10%もの重さを占めています。この無数にあるミトコンドリアの中で糖質や脂質、タンパク質などが代謝されて、体を動かすためのエネルギーがつくられているのです。
ミトコンドリアが元気いっぱいに働いてくれると、脂肪がメラメラ燃えるようになります。そして、ミトコンドリアを活発に働かせるために必須なのが、鉄。鉄が足りないと、ミトコンドリアは一斉に元気を失い、脂肪を燃やす働きも停滞します。
そのため、鉄もダイエットに必須の栄養です。
脂肪燃焼にはほかにも、ビタミンCやB群、マグネシウムや亜鉛などのミネラル類も必要ですが、太っている人はこれらすべてがタンパク質や鉄と同じく足りていません。ごはんやパン、麺、甘いものには含まれていないので、当然といえば当然ですね。
肉、卵、魚を食卓の主役にしよう
中年期には体が一気に太りやすい体質にスイッチされる。そして、これまでの“普通の食事”では脂肪を燃やす栄養がまったく不足してしまうため、それがどんどん増長されていきます。
では、体重を減らすためには、実際に食べ方をどう変えればよいのでしょうか。
糖質が主となっている食品……ごはん、パン、麺などをこれまでの「主食」としてきたと思いますが、40代からは、タンパク質が主にとれる食品、つまり「肉、卵、魚が私の主食です」と生活習慣を切り替えていきましょう。
食事の献立を考えるときも、まずは新しい主食である肉、卵、魚のどれから構成するかを最優先にする。外食のときも「タンパク質が十分とれる店は、メニューはどれだろう」という考えを軸として選択します。
とにかく、それまでほんの付け合わせ程度だった肉、卵、魚を食卓の主役にしていきましょう。
すると、丼ものやパスタ、麺類はほとんどタンパク質がとれないので選択肢から外れてきます。必然的に、とり過ぎていた糖質摂取を減らすことにもつながります。