11月の全日本大学駅伝もナイキが“完勝”

箱根駅伝2023のシューズを予想するうえでは、11月に行われた全日本大学駅伝が参考になるだろう。

レースは、10月の出雲駅伝に続いて駒大が独走Vを果たした。追い風になったこともあり、4位までが大会新。駒大は大会記録を4分21秒も更新した。これもシューズの進化が大きく影響している。ナイキだけでなく、他社も続々とハイレベルのモデルを発売しているからだ。

今年の伊勢路で一番目を引いたのは、ナイキ厚底の最新カラー「トータルオレンジ」のシューズだ。ユニフォーム契約をしている駒大、中大、東洋大、東海大、明治大の選手たちを中心に着用。他のカラーを履いていた選手も多く、今回もナイキが一強だった。

具体的な数字を調べることはできなかったが、ナイキの着用率は7~8割ほど。正月の箱根駅伝(76.6%)と同等のシェア率だったといえるだろう。区間賞獲得者と着用シューズメーカーは以下の通りになる。

1区 ピーター・ワンジル(大東文化大2)ナイキ
2区 葛西潤(創価大4)アディダス
3区 石原翔太郎(東海大3)ナイキ
4区 山川拓馬(駒大1)ナイキ
5区 青木瑠郁(國學院大1)プーマ
6区 吉居大和(中大3)ナイキ
7区 田澤廉(駒大4)ナイキ
8区 花尾恭輔(駒大3)アシックス

最も区間賞を獲得したのはナイキだった。主なモデルは2つで、「ヴェイパーフライ ネクスト% 2」(以下、ヴェイパーフライ)と、前足部にエアが搭載された「エア ズーム アルファフライ ネクスト% 2」(アルファフライ2)もしくは「エア ズーム アルファフライ ネクスト%」(以下、アルファフライ)だ。

ナイキ「ヴェイパーフライ ネクスト% 2」
ナイキ「ヴェイパーフライ ネクスト% 2」(ナイキ公式サイトより)