※本稿は、西村博之『ひろゆき流 ずるい問題解決の技術』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。
問題解決で分析力よりも大事なのは…
問題やトラブルが起きると、気が重くなる人のほうが多いかもしれません。でも僕は、問題やトラブル自体が好きだったりします。何か不具合があると気になったり、問題があると正解を知りたくなる性格なんです。
問題を見つけると、「さて、どこから手をつけようかな」とワクワクしたり、いろいろなパターンを想定して、「こうしたらどうなるかな?」と考え始めるとテンションが上がります。「こうやったら解決するんじゃね?」と解決策を思いついたら、正解かどうかを確かめたくなります。
自らトラブルに巻き込まれに行くこともあるぐらいなので、おそらくトラブル処理の経験数は人よりも多いと思います。
それぐらい問題解決やトラブル処理が好きな僕が、問題解決でいちばん重要だと思っていることがあります。
それは、情報収集です。
僕は問題解決においては、問題を分析する力よりも情報収集力のほうが大事だと思っています。問題の本質をつかむためにも、解決策を立てるためにも情報は欠かせないので、情報が多ければ多いほど正解にたどり着く確率が高くなります。
だから、僕はふだんから気になることがあればすぐに調べるのがクセになっています。ニュースを見ていても、「これはどういう問題なんだろう」「こうしたら解決できるんじゃね?」と思ったらググります。
答えが出ている問題を考えても仕方ない
たとえば、日本で選挙になるとよく「若者の投票率が上がれば政治は変わる」という話が出ますよね。でも、これがウソなのは、調べればすぐにわかります。
日本の20~30代の人口は約2600万人なのに対して、40代以上は約7800万人。若者の人数は中高年の3分の1なんです。40代以上の投票率は50%以上のことが多いので、投票数は少なくとも3900万票以上になります。
そうなると、たとえ20~30代が全員投票したとしても勝てないというのは、もう確定している事実なんですよね。だから政治家たちは、若者や子育て世代よりも高齢者たちにウケる政治をするわけです。
話を戻すと、「若者の投票率が上がれば日本の政治は変わる」という話を聞いたら、まず年代別の人口や投票率を調べてみればいいのです。ググればすぐに数字は出てきます。
とくに、すでにデータがあるものに関しては、あれこれ推測するよりも調べたほうが早いです。すでに答えがわかっている問題であれば、それ以上考えても仕方ないですからね。
一方で、いろいろ調べて、それが答えがわかっていない問題なのであれば、解決策を見つけるための情報を集めます。