COP27でEVシフトの加速を呼びかけた英国
英国が電気自動車(EV)シフトの先導を務めることにまい進している。英政府は11月16日、エジプトのシャルム・エル・シェイクで開催されたCOP27(第27回気候変動枠組条約締約国会議、会期は11月6日から18日まで)の場において、いわゆるゼロエミッション車(ZEV)の普及の促進に向けて、新たな取り組みを行うと発表した。
ZEVとは、温室効果ガスを排出しない自動車を意味する。具体的にはEVや燃料電池車(FCV)などが含まれるが、実態としては、主にEVを指す言葉といってよいだろう。英国はこの新たな取り組みの中で、EV/FCVシフトのためのプラットフォーム「ゼロ排出同盟への加速(Accelerating To Zero Coalition)」を組成すると表明した。
英国は2021年に開催されたCOP26のホスト国だ。そのCOP26で英国は新車販売のゼロエミッション化に向けた声明(ZEV声明)を発表した。この声明は、主要市場で2035年までに、世界全体で2040年までに、新車の供給をZEVに限定するという野心的な目標を掲げたものであり、130の団体(国、自治体、企業)が署名した。
今回のCOP27では、このZEV声明にフランスとスペインが国として署名したことが、一部の報道で大きく伝えられた。一方、日本やドイツは国として署名を見送っている。いずれにせよ、この声明に署名した団体に対し、英国が国連とともにEVシフトに向けた音頭を取るというのが、先に述べたプラットフォームの目的になる。