負けにも「いい負け」「悪い負け」がある
麻雀でも、ミスをしてしまったときの負けと、正着を打ったときの負けでは意味合いが全く違います。ですが、多くの人はその違いに気づいていません。
麻雀には、いい振り込みと悪い振り込みがあります。8000点の放銃でも、内容次第では仕方がないこともあります。
ですが、いい放銃でも悪い放銃でも「わー! やっちまった!」「あのとき、そうしなければよかった」と考えてしまう人が多いのです。
つまり、放銃=ミスだと思っている人がほとんどなのです。そして、自分の選択を後悔し、メンタルがブレてしまい、プレイスタイルが崩れてしまいます。
負けの中にも、いい負けと悪い負けがあります。それを理解することが必要なのです。
もちろん正着かミスかの判断は非常に難しいので、一朝一夕でできるものではありません。しかし、鍛錬を積み重ねれば、正着なのか、ミスなのか理解できるようになります。必要なリスクだったのか、無謀なチャレンジだったのか、肌感覚で分かるようになるでしょう。
それを習得するためには、長い目で見たときの勝ちがあることを理解し、負けに慣れるメンタルコントロールが必要です。
負けを知らない人は、真の勝者にはなれないのです。
カネは「ただの紙切れ」と考える
●ルール2:お金に執着しない
ギャンブルにお金は必要不可欠なものです。
漫画『カイジ』では「お金は命よりも重い」というセリフもあり、お金は人生においても、なくてはならないものです。
では、ギャンブルでお金に執着しないとはどういうことでしょう?
先ほどの項で「相手に飛車をタダで取らせて王を捕らえる」とお話ししたのと同じように、ギャンブルでのお金は将棋の駒と同じように考えることが大切です。勝ち負けが決まるまでは、お金はただの紙切れだと考えるべきなのです。ポーカーで、お金に執着していたら、自分の役が弱いときにブラフ(自分のハンド〔役〕が、相手のものよりも強いと信じ込ませるためのハッタリ)なんてできないでしょう。
手札がブタ(ハイカード。役がないこと)で相手にフォールド(勝利権を捨ててそのゲームからオリること)させるためには、相手のメンタルを追い込む必要があります。
つまり、相手にベットに参加するリスクを感じさせる必要があります。そのためには、大きなチップ、いわゆる大きい賭け金での駆け引きが求められます。
そのときに、「負けたらもったいないからリスクが取れない」などと賭け金に合わせて戦い方を変えていたら、相手に作戦が読まれてしまいます。