フロリダは避暑地としても有名ですが、年間通して暖かい場所です。オフィスでは冷房がついていることが多いのですが、室温が20度のときよりも25度のときのほうが、圧倒的に作業効率が上がったそうです。
タイピングミスが44%減少
タイプする文字量が150%増加
すごい違いです。室温を変えただけでこんなに違うなら、1年通したらどれだけ差が出ることでしょうか。ちなみに、寒いだけでなく、室温が高くなりすぎるのもNGです。室温が25度を越えると、1度上がるごとにパフォーマンスが2%低下したそうです。
ヘルシンキ工業大学の研究では、オフィスワークをする人を対象にリサーチした結果、22度が最も作業効率が上がる温度だったそうです。
脳がフル稼働する湿度がある
また、湿度も大切です。湿度が35%以下になると乾燥でまばたきの回数が増えるため作業効率が下がったり、70%以上だと疲れを感じやすくなることも指摘されています。
私もいまでは湿度管理ができる空気清浄機をリビングに置いているのですが、部屋が快適だと集中とリラックスの状態が生み出されやすくなるため、同じ時間でも多くの仕事がこなせるようになり、目も疲れにくく仕事がはかどるようになりました。
集中力が落ちてきたという自覚がある人は、部屋の温度と湿度に注意を向けてみてください。また、子どもの勉強効率も同様に上がります。子どもや孫が勉強に集中できる室温や湿度を、ぜひ設定してあげてください。
参考文献
・デフォルトモードネットワーク/Raichle ME. “The brain’s default mode network” Annu. Rev. Neurosci.2015, Vol.38, p.433-47
・趣味が多いほど、認知症になる人が少ない/Ling L., et.al., “Types and number of hobbies and incidence of dementia among older adults: A six-year longitudinal study from the Japan Gerontological Evaluation Study(JAGES)”, 日本公衛誌, 2020, Vol.67(11), p.800-810
・日本人の生きがいを感じるトップ3/高齢者の生活と意識に関する国際比較調査, 平成27年度(内閣府)
・趣味が多いほど、死亡リスクが下がる/Kobayashi T., et.al.,“Prospective Study of Engagement in Leisure Activities and All-Cause Mortality Among Older Japanese Adults”, J. Epidemiol., 2022, Vol.32(6), p.245-253
・ペットを飼うと孤独感が優位に減る/Banks MR. & Banks WA., “The effects of animal-assisted therapy on loneliness in an elderly population in long-term care facilities”, J. Gerontol. A Biol. Sci. Med. Sci.,2002, Vol.57(7), M428-32
・動物に話しかけるとオキシトシンが出る/Marshall-Pescini S., et al., “The Role of Oxytocin in the Dog-Owner Relationship”, Animals(Basel), 2019, Vol.9(10), p.792
・犬も飼い主の目を見るだけでオキシトシンが出る/Nagasawa M., “Social evolution. Oxytocin-gaze positive loop and the coevolution of human-dog bonds”, Science, 2015, Vol.348(6232), p.333-6
・ペットといると血圧が下がる/Motooka, M., et.al., “The physical effect of animal assisted therapy with dog, Japan J. Nursing, 2002, Vol.66, p.360-367/Lynch J. 1983 10章 動物を眺め、動物に話しかけることと血圧の関係―生き物と相互作用の生理的結果―キャッチャー、A.M.&ベック、A.M. 編コンパニオン・アニマル研究会訳1991 『コンパニオン・アニマル』誠信書房, p.119-130
・ペットを飼うと認知機能の低下スピードが下がる/“Companion Animals and Cognitive Health; A Population-Based Study-Do Pets Have a Positive Effect on Your Brain Health? Study Shows Long-Term Pet Ownership Linked to Slower Decline in Cognition Over Time”, American Academy of Neurology 74th Meeting Press Release 2022, Feb.23,
・犬を飼うと介護や亡くなるリスクが半減(ネコは効果がなかった)/Taniguchi Y., “Evidence that dog ownership protects against the onset of disability in an older community-dwelling Japanese population”, PLoS One, 2022, Feb 23, Vol.17(2), e0263791
・犬を世話していることが認知症のリスク低下する行動と関連/Opdebeeck C., et al., “What Are the Benefits of Pet Ownership and Care Among People With Mild-to-Moderate Dementia? Findings From the IDEAL programme”, J. Appl. Gerontol., 2021, Vol.40(11), p.1559-1567
・犬を連れていると電話番号を教えてもらえる/Guequen N. & Serge C., “Domestic Dogs as Facilitators in Social Interaction: An Evaluation of Helping and Courtship Behaviors”, Anth. A Multidis. J. Inter. People & Animals, 2014, Vol.21(4)
・犬を飼っている一人暮らしの人は死亡リスクが33%低下/Mubanga M., et al., “Dog ownership and the risk of cardiovascular disease and death-a nationwide cohort study”, Sci. Rep., 2017, Vol.7(1), 15821
・部屋が寒いと血圧が上がる/Umishio, W., et.al., “Cross-Sectional Analysis of the Relationship Between”