体を休める休養、気分転換する休養の両方が必要

一言に余暇と言っても、余暇時間の使い方には2種類あると言えます。一つは自宅などでのんびり過ごすこと(消極的休養)で、もう一つは活動的に過ごすこと(積極的休養)です。前者は肉体的な疲れを癒やすことが主な目的で、後者は気分転換や心の充実に充てるものになります。消極的休養の代表は睡眠で、運動や趣味を活動的に実施することが積極的休養に該当します。

これらをどちらかに偏らず両者バランスよくとることが、心のみならず身体の健康にも必須なのですが、長時間労働の方は余暇時間を犠牲にするので、このバランスが崩れてしまいがちです。特に積極的休養が犠牲になるケースが多く、メンタル面の不調につながったり、フィジカル面では身体活動量が減り動脈硬化をはじめとした生活習慣病を助長したりする要因となるのです。

長時間労働というと、勤務時間の長さにフォーカスされ、いかに勤務時間を減らすかという考え方になりがちだと思いますが、少し視点を変えてみることをおすすめします。十分な余暇時間の確保を念頭におき、勤務間インターバル時間を十分に確保した上で、勤務できる時間を逆算するような考え方ができるとよいでしょう。

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