セールスの形は時代とともに変わっていく。営業コンサルタントの和田裕美さんは「これからのあらゆるセールスに必要なものは『ファンづくり」だ」という。一体どうすればファンをつくれるのだろうか。実践的なセールストークの具体例を解説する――。

※本稿は、和田裕美、佐藤尚之『ファンに愛され、売れ続ける秘訣 新しいセールスのカタチ』(かんき出版)の一部を再編集したものです。

ビジネスマンの挨拶
写真=iStock.com/Image Source
※写真はイメージです

相手がイメージしやすい説明をすることはマナー

本稿では、「ファンづくり」をベースとしたサンプルトークである「ムービートーク」をいくつか紹介したいと思います。

ちなみに「ムービートーク」とは私の造語です。相手の脳内に映像のようなイメージが湧き起こるように、より具体的に立体的にその物事を伝えることを意味します。

たとえば、落語を聞いていると、何人もの人が話す様子やお茶碗やお箸がそこにあるようにイメージできます。おいしそうに蕎麦をすするシーンを見れば思わず唾液が出てきます。

舞台装置も演出も衣装もなく、座布団の上に着物姿の落語家が1人座っていて話すだけなのに鮮明なイメージが広がっていくのです。これこそが「ムービートーク」なのです。

人は自分でそれを想像できて初めてわくわくして動きたくなるのです。また、相手がイメージしやすい説明をすることはマナーだと私は思っています。