少子化が急速に進む日本。仮に、10年後に人口を1.2倍にする、というミッションがあったとき、どんな方法が考えられるだろうか。戦略コンサルタントの佐々木裕子さんが講義形式で解決策を探っていく――。
※本稿は、佐々木裕子『実践型クリティカルシンキング 特装版』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
日本の人口を10年後に1.2倍にするには?
日本の人口を10年後に今の1.2倍にするには、日本政府はどうしたらいいでしょうか? 打ち手の仮説を考えてみてください。
まず、ちょっとだけブレスト(ブレインストーミング)です。打ち手の仮説を可能な限り考えてみてください。はい、どなたからでも、言ってください。だいたい7個くらいは出ますので。
※ブレインストーミング:発想法のひとつ。複数の人で集まって、アイデアを自由に出し合う。質より量で、とにかくたくさんアイデアを出す、人の意見を批判しないなどのルールがある。
――移民。
――児童手当の拡充。
――独身税をとる。
――子どもが生まれた世帯の税金を控除する。
――医療のさらなる向上。
――自殺対策。
はい。ほかには?
――ベビーブームを引き起こすようなロールモデルをつくる。
――植民地をつくる。
――保育所の充実。
――教育費用の無料化。
ほかにはどうですか?
――国民の所得を上げる。
――外資系企業の誘致をもっと進める。
――フランスみたいに婚外子を認めて支援する。
こんなものですか? だいたい出尽くしました? ほかでセミナーをやると、「クローンをつくる」とか、「人口の定義を変える」とか(笑)。「それって犬とかを人口に数えるっていうことですか?」なんていうのも出てきます。自由な発想がぐっと広がるとおもしろいものですよね。