プレジデントオンライン読者による好きな経営者、尊敬する経営者ランキングで1位に選ばれたのが“経営の神様”、松下幸之助だ。座右の書としてあげる経営者も多い『道をひらく』をはじめ、残した著作、名言も多い。ユーグレナの出雲充社長もまた、『道をひらく』を愛読、幸之助翁を神様と仰ぐ1人だ。稀代のイノベータでもあった幸之助。答えのないVUCA(将来の予測が困難な状況)の時代だからこその、その思想の魅力と価値を語ってもらった。
混乱期を生きるための「衆知」という知恵
尊敬する経営者は誰かと聞かれると、私はいつも3人の名前をあげます。日清食品HDの安藤百福、リコー三愛グループの市村清、ヤマトHDの小倉昌男です。松下幸之助の名前がないのはなぜか。幸之助翁は「経営の神様」ですので、私にとっては別格なのです。
実際、私ほど幸之助翁に傾倒している経営者はいないでしょう。著書は繰り返し読んでいますし、松下幸之助歴史館や松下政経塾にも足を運びました。
幸之助翁の言葉は力で溢れています。「私調べ」ですが、マニアの方が選ぶ言葉ベスト3は「道」「素直な心」「青春」。政経塾出身の政治家は「道」「素直な心」、経営者は「青春」をあげる方が多い。私自身も、何か1つと言われたら「青春」を選びますね。