返事があるまで、同じ内容のメールを送り続ける
京都の三十三間堂には「千手観音坐像」「千体千手観音立像」という国宝があったり、比叡山延暦寺のお坊さんが「千日回峰行」を行なったりと、仏教の世界では1000という数字がよく使われています。
そして、仏教の世界では、1000回言ってもできない人は、あの世に行けと言うらしいのです。厳しい言い方をすれば、「あなたはこの世に生きている価値がないんですよ」ということを意味しているのでしょう。
これをビジネスに置き換えて考えるとどうなるでしょうか?
たとえば、私は返事があるまで同じ内容のメールをバンバン打ちます。そうすると、やっと返事が返ってくるわけですが、そこには「会長、パソコンの操作を誤っておられませんか? 同じ内容のメールがもう1週間続いて来ていますよ」と書いてある。「だったらなぜしっかりと対応しないんだ。返事が来るまで、私は打つんだ。1000日続けて打って返事が来なかったら、君はクビだ」というわけです。
人間というのはたいていそうで、「おまえ、あのとき言ったじゃないか」「あのとき指示しただろう」と言ったところで、すぐにアクションを取って結果を出す人というのはごくわずかです。だから人の上に立つ人は、御用聞きになったつもりで、1000回でも言い続けないといけません。
もちろん、1000回言う時間が惜しいから、新しい人を採用したほうがいいという判断もできますが、どんな人でも1000回言えば、腑に落ちるということを忘れないでほしいと思います。