相手の信頼を勝ち取るには、どのような対話を心がければいいか。プロコーチの林健太郎さんは「聞かれてもいないのに提案したり、アドバイスしたりするのは余計なお世話。お客様の困り事や本当のニーズをつかむには『聞く姿勢』を見せることだ」という――。

※本稿は、林健太郎『優れたリーダーは、なぜ「傾聴力」を磨くのか? 職場の心理的安全性が高まる本』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

ライトを見つめて、触ろうとしている好奇心旺盛な男児
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「話を聞く技術」は自分自身やパートナーにも使える

本稿では、ずっと学んできた「部下の話を聞く技術」を、あなたの周りの部下以外の人たちの話を聞くときにも、ぜひ活かしてくださいというお話をしたいと思います。

「部下の話を聞く技術」は、なにも部下だけにしか使えないものではありません。

本書では「自分の心の声」への応用について触れましたが、それ以外にも、上役、同僚、チームメンバー、お客様、社会の人たち、友人、パートナーなど、幅広い人たちに対して、オールマイティーで使うことができる技術です。

あなたが普段、関わっている人たちを一覧表にしてみたとしたら、どんな人がリストにいますか?

そして、その人たちについて、「自分がどれくらい話を聞いているか」振り返ってみてください。

いかがですか?

ほとんど話を聞けていない人も、たくさんいるのではないでしょうか?

あるいは、話を聞いていたとしても、いったいどんな聞き方をしているのか思い出せない人もいるかもしれませんね。

あなたの「人の話」の聞き方は、満足のいくものになっていますでしょうか?

では、ここから、あなたの周りのさまざまな人たちに対する「話の聞き方」についてお話をしていきましょう。