2021年にプレジデントオンラインで配信した人気記事から、いま読み直したい「編集部セレクション」をお届けします――。(初公開日:2021年3月25日)
援助交際が「パパ活」と名を変え、若い女性に広がっている。ドイツ出身のコラムニスト、サンドラ・ヘフェリンさんは「日本でパパ活が広がるのは『若い女性はそれだけで価値がある』という感覚が根強いからだ。ドイツでは若いだけでチヤホヤされることはない」という――。
繫華街で腕を組む年の差のある男女カップル
写真=iStock.com/west
※写真はイメージです

外国人女性が驚いたニッポンの「パパ活」

日本には「リア充」「ドタキャン」「アラサー」、少し前にはやった「たぴる」など、辞書には必ずしも載っていないけれど、日常的に使われているスラングが数多くあります。

「パパ活」もそんなスラングの一つです。

以前、筆者があるSNSで「パパ活」にまつわるコメントをしたところ、日本語学校に通う外国人女性から「パパ活って何ですか?」と聞かれました。確かに「パパ活」という言葉を日本語学校で習うとは考えにくいです。

「パパ活は、若い女性が年上の男性に食事をごちそうしてもらい、お小遣いをもらうこと」だと説明すると、即座に「それは肉体関係があるということですか?」と直球の質問が返ってきました。

そういうこともあるかもしれませんが、基本的には年上の男性が「若い子と食事や会話を楽しむこと」に対価(お金)を払うのがパパ活です。肉体関係があるとは限らない旨を説明すると、一層驚いていました。

欧米にも「パパ活」の「パパ」を意味するシュガーダディという言葉が存在しますが、どちらかというとドラマや小説の世界を連想させるもので明らかに「別世界」感が漂うのです。筆者が出身のドイツでは大学生から「シュガーダディ」という言葉を聞くことはまずありません。

今回はドイツと日本を比べながら「パパ活」を通して見えてくる恋愛観の違いにスポットをあててみます。