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大阪維新の会「市長選マニフェスト」

大前 成仏したといいながら、まだ一生懸命、政策提言の原稿を書いている(笑)。結局、私のライフワークですから、そういう意味では提案はできると思うんです。橋下さんにそう言っていただけるのは嬉しいことです。

橋下さんたちが斬新で具体的な政策プランを次々と提案していけば、国のほうも考えざるをえないでしょう。次の総選挙で「都構想」はより大きな争点になる。

橋下 おっしゃる通りです。衆議院も解散間近という声もありますが、次の衆議院選挙が消費税を3%、5%上げるかどうかが争点のショボイ選挙になったら意味がないんです。

大前 子ども手当だとかね。

橋下 「明るい大阪をつくる」とか「夢ある大阪」、僕が知事選に出たときも、「子供が笑う大阪を」という今考えればよくわからないフレーズでした(笑)。そんなスローガンで選挙をやっても、役所は言うことを聞きませんし、国民の目も向きません。

わかりにくいと言われながら、今回は統治機構を変える「大阪都構想」、教育制度を変える「教育基本条例」、公務員制度を変える「職員基本条例」、それから関西電力に対して「株主権の行使」など、何をやるのかを明確にして先の選挙をやった。だからこそ、民意によってはっきりこれらの方向性が確定した。

大前 刀を抜きましたからね。

橋下 次の衆議院選挙で、もし国政がショボイ選挙をやるのであれば、「これは違う、国の形を変えるかどうかが争点だ」と、論点を明確にさせるつもりです。そういう争点設定も政治家の役割だと思っていますから。先生にも統治機構の変革を前提に、国家の将来像を提示していただければ、国民は絶対についてきてくれると思うんです。