60歳以降の生活費の必要補塡総額は1億円!

整理しましょう。収入減となる60歳から毎月必要な補塡額は27万円です。それが5年間続くので計1620万円が必要となります。65~75歳の補塡額は月41万円です。これが10年間なので計4920万円。75歳以降は住宅ローンの支払いがなくなり、毎月の生活費を66万円から45万円に下げられる見込みですが、年金受給額25万円に20万円を補塡しなければいけません。1年間に240万円、85歳までの10年間で2400万円が必要になります。

このほか、毎年の固定資産税や将来の医療介護費、リフォーム代などで、少なくとも1000万円かかると想定し、60歳以降に補塡すべき総額を計算すると、9940万円にのぼることがわかります。およそ1億円もの金額を、退職金・企業年金・自身の貯蓄で賄える算段が付いていないと、今の暮らしを維持するのは難しいということになります。

ただし、これはあくまで娘さんが親と同居し働かない現状のままで、家族3人の消費(月66万円)の仕方も変化がない場合です。加齢とともに額が減る可能性もありますが、とにかく現状のままでは老後を平穏に暮らしていけません。毎月の生活費の圧縮が急務です。

浜田さんも「これはまずい」と思ったようで危機感はあるのですが、結局、「今のところ減らせる支出はないんですよねぇ」と言います。そこで、支出を細かく見て、減らすための策を考えました。

食費(月11万2000円)は、妻も浜田さんも料理をしたがらず、外食や宅配食にたよりがちなために高額になりやすいとのこと。今から自炊を増やすのは難しい可能性もありますが、できるだけお米は炊き、冷凍の加工食品などに取り入れながら調理をして食べる頻度を徐々に増やし、削減を図ります(7万8000円に減)。

通信費(月3万8000円)は、スマートフォンの契約を大手キャリアにこだわっていたことで、今まで下げられずにいたようです。最近は大手キャリアが取り扱う格安SIMもありますから、キャリアの窓口で格安に変更しました(1万5000円に減)。メールアドレスは変わりますが、安心感があると満足されています。

日用品(月1万7000円)は「いつか使うから」と買いだめしていた習慣を見直し、在庫をある程度管理して不足したら買い足す方式に変えました(1万円に減)。

【図表】浜田家のメタボ家計BEFORE→AFTER