近時、電機業界で統合・再編が加速している。三洋電機とパナソニックの資本提携、富士通HDD事業の東芝への売却、シャープ亀山工場の中国メーカーへの売却検討などは、横並びのビジネスモデルが改められるべき局面であることを示唆する。

わが国製造業の多くはこれまで、外需とりわけ米国への輸出を頼みに成長してきた。近年の不況期には「選択と集中」を標榜して合理化を進めたが、米国依存の一本足打法は改まらなかった。昨今における業績落ち込みの根源は、まさにこの点にあると考える。