生活リズムを夜型から朝型に変えるにはどうすればいいか。産業医の穂積桜さんは「たとえ夜型の人であっても、自然のなかでのキャンプ生活を1週間続け、午前中からしっかり太陽の光を浴びることで、ぐっと朝型に近づけることができるという研究結果がある」という――。

※本稿は、穂積桜『朝型 夜型 中間型は遺伝で決まっている! クロノタイプ別 睡眠レッスン』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

野外を歩いている健康な女性
写真=iStock.com/bee32
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睡眠習慣とパフォーマンスの善し悪しに関連性あり

良質な睡眠が、健康面でも仕事のパフォーマンス面でも非常に重要です。

そして、良質な睡眠を手にするために重要なのが、まず、あなた自身の「睡眠タイプ」を知ることです。この睡眠タイプは、「クロノタイプ」と呼ばれています。

穂積桜『朝型 夜型 中間型は遺伝で決まっている! クロノタイプ別 睡眠レッスン』(KADOKAWA)
穂積桜『朝型 夜型 中間型は遺伝で決まっている! クロノタイプ別 睡眠レッスン』(KADOKAWA)

「クロノタイプ」という言葉を聞いたことのない人でも、「朝型」「夜型」という言葉はご存じですよね?

「自分は朝型だ」「夜のほうが仕事に集中できる」というふうに、自分の睡眠習慣とパフォーマンスの善し悪しの関連性をなんとなく自覚している人は多いはずです。簡単にいえば、それこそがクロノタイプです。

クロノタイプについて理解するには、「体内時計」について考えてもらうとわかりやすいと思います。

この体内時計(サーカディアンリズム)という用語はみなさんも聞いたことがあるでしょう。

世界的にも注目されていて、例えば2017年のノーベル生理学・医学賞は、体内時計を生み出す遺伝子とメカニズムを発見した、アメリカのブランダイス大学のホール博士らが受賞しています。