長引く景気低迷と市場の縮小。日本市場好転の気配なしと分析する筆者だが、最近広がる現象に注目する。雇用や収益の創出も期待できる、新しい試みの可能性を探る。

大学新卒で就職できるのは6割程度

今、日本の企業は自らを育てた日本の市場を離れ、工場や店舗など資源を海外にシフトさせようとする。それに伴い、新卒採用もすでに、日本人より外国人のほうが多いという会社も少なくない。日本で生まれた会社でも、日本のため、日本人のためにあるわけではない。

それはそうだとしても、その日本で生きていくしかない私たちにはつらいものがある。私の身の回りに大勢いる就職を控えた若者たちから、人生の希望として、「正規社員になること」という回答があがってくると聞いたとき、まことにもって切ないと感じたのは私ばかりではないだろう。