24時間営業が一気に16時間に
首都圏郊外のコンビニで、バイトとして昼夜働く石井一輝さん(仮名、27歳)の収入は月々6.5万円プラス副業2万円。年収は約120万円。独身だ。
都内の私立大を中退し、親からは勘当された。ボクシングを始めたが挫折。競馬と株にのめり込んだ。
「競馬で150万円、株で200万円損しました。サラ金には150万円の借金がありますが、今、過払いの裁判中で、確実に50万円戻ってくる」
家賃2万円のアパートはエアコンが壊れたまま。逆境のほうが頑張れる、と力説する。
「7年前に勤め始めた当初は週3回、22時から翌朝6時までの深夜勤務。さらに他社の短時間の分をかけ持ち、さらに郵便局で非常勤の職員として仕分け作業もやっていた。郵便局は福利厚生がしっかりしていて、ボーナスや定期健診もあった。月に約30万円は稼いでました」
一件目のコンビニが自分に合っていると感じ、まずここは完璧に仕事をしよう、と考えた。あわよくば正社員に……という淡い期待を抱きつつ頑張った。
「ヤバイ前兆はありましたよ。一昨年夏から売り上げが減ったなあ、と感じるようになった。特に深夜がそう。いつだったか、求人で人が来なくなって、全員の時給を15円上げたんですが、休憩が15分減って、トータルではマイナスになった」
そもそも、近所に建つ予定だった老人ホームを見越して出された店舗だったが、入居者があまり増えず期待外れ。さらに、近隣の大手コンビニの新店舗に客を取られた。