24時間営業が一気に16時間に

コンビニエンスストア アルバイト 石井一輝(仮名) 26歳●勤務7年目。08年秋のリーマン・ショック直後から、勤務サイクルの短縮を余儀なくされた。「口が達者で理屈っぽい」と自己分析する石井さん。パート女性との“暗闘”を制する。複数のコンビニをかけ持ち。「やっぱりセブンは違う」と、バイトから見た“比較論”も展開した。

首都圏郊外のコンビニで、バイトとして昼夜働く石井一輝さん(仮名、27歳)の収入は月々6.5万円プラス副業2万円。年収は約120万円。独身だ。

都内の私立大を中退し、親からは勘当された。ボクシングを始めたが挫折。競馬と株にのめり込んだ。

「競馬で150万円、株で200万円損しました。サラ金には150万円の借金がありますが、今、過払いの裁判中で、確実に50万円戻ってくる」

家賃2万円のアパートはエアコンが壊れたまま。逆境のほうが頑張れる、と力説する。

「7年前に勤め始めた当初は週3回、22時から翌朝6時までの深夜勤務。さらに他社の短時間の分をかけ持ち、さらに郵便局で非常勤の職員として仕分け作業もやっていた。郵便局は福利厚生がしっかりしていて、ボーナスや定期健診もあった。月に約30万円は稼いでました」

一件目のコンビニが自分に合っていると感じ、まずここは完璧に仕事をしよう、と考えた。あわよくば正社員に……という淡い期待を抱きつつ頑張った。

「ヤバイ前兆はありましたよ。一昨年夏から売り上げが減ったなあ、と感じるようになった。特に深夜がそう。いつだったか、求人で人が来なくなって、全員の時給を15円上げたんですが、休憩が15分減って、トータルではマイナスになった」

そもそも、近所に建つ予定だった老人ホームを見越して出された店舗だったが、入居者があまり増えず期待外れ。さらに、近隣の大手コンビニの新店舗に客を取られた。